
1985年の日航機墜落事故に際して、地元紙で紙面の全権デスクに任命された
新聞記者・悠木和雅。
作者の横山氏は、実際に地元紙・上毛新聞で記者として、
日航機墜落事故の取材にあたっていたとのこと。 なるほど、迫力のある内容になっている。
ただ、主人公の悠木が、理想に突っ走りすぎて、逆にリアリティーがなくなっている。
もっと、新聞社という組織のなかで、泥臭くがんばって欲しかったです。
むしろ、上役の次長クラスの3人の方が、人間らしく描かれていて、面白かった。
確かに渾身の作品。けれど、先日読んだ【半落ち】の方が、良かった。
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周囲の信頼も篤い県警の警部が自首をするところから、話が始まる。
「3日前、自宅で妻の首を絞めて殺しました」
被疑者である元警部は、アルツハイマー症が進んでいく妻から「母であるうちに死にたい」と懇願され、咄嗟に首を締めてしまったと供述。嘘は見当たらない。
しかし、自首するまでの2日間の行動については、黙秘し続ける。
この空白の2日間の行動が、話の核となっている。
【半落ち】は、警察用語で「一部自供した」という意味だそうだ。
ストーリーは、被疑者である元警部・梶聡一郎に関わっていく、
刑事・検事・記者・弁護士・裁判官・刑務官、それぞれが順を追って主役となり、進んでいく。
違った視点で、事件を追っていく展開が、物語をいっそう深く読ませる仕掛けとなっている。
やや甘さを感じさせる部分もあるけれど、
「おじさん」好きには、結構うれしい。 オススメの一冊。
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