
江戸時代後期、槍ヶ岳の開山に尽くした播隆上人の生涯。
米問屋の手代・若松は、愛妻・おはまとの幸せな生活を送っていたが、百姓一揆にまきこまれ、おはまを自身の手で過って殺してしまう。 間もなく一揆の荷担者として国を追われた若松は出家し、修行僧・播隆として、おはまの最期の姿に苦しめられながら、許しを請い続ける。 そして、いつしか槍ヶ岳の頂に、おはまの姿を求めて、苦しい登攀に挑むようになる。
播隆とともに出国した弥三郎が、播隆と奇妙な関わりを持ち続け、ただの英雄伝説に終わらない深みを出している。 金と色にばかり生きる弥三郎だが、彼の人生もまた、おはまと若松への償いに追われていたのだった。
播隆上人のおはまへの煩悩を生々しく描きながら、人物描写は無造作に筆をおいた絵のよう。
甘さを感じさせない歴史小説。 最近は、キャラクターを描きすぎて、甘口な歴史小説が多いけれど、やっぱり辛口はいい。
(2009.10月30日読了)
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2010年4月 5日 00:17
時代は江戸時代末期。
富山の米問屋玉生屋久左衛門の手代である岩松は、一揆の時に過って妻である「おはま」を殺害してしまう。同じく手代で... 続きを読む

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