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【ピカルディの薔薇】 津原泰水


ピカルディの薔薇


夕化粧/ピカルディの薔薇/籠中花/フルーツ白玉/夢三十夜/甘い風/新京異聞


物書きになったおれに声をかけてきた青年は、到底病んでいるようには見えなかった。
星鑛司と名乗る青年は療養所暮らしの身で、リハビリテーションの一環に薔薇と人形を
作っているという。個展の後に誘われて大酒を飲み、療養所の薔薇園を見せたいと請わ
れて療養所の客室に宿泊した。後日、星から手紙がきたが、何か違和感を感じる。対話
している時にも感じた違和感だ。彼の病気、脳障碍のせいなのか・・・
(【ピカルディの薔薇】より) 表題作を含む、七編の連作短編集。


【蘆屋家の崩壊】 に続く連作短編集です。連作といっても、時代が激しく前後しますし、
伯爵はいつも登場する訳ではないし。おれ=猿渡の一人称が唯一の共通点でしょうか。
猿渡の巻き込まれ系大陸型の性格が大好きで、それが話を回していると思うのですが、
伯爵を調合すると更に話が滅茶苦茶になるので、もっと伯爵に登場して欲しいものです。

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