【女奴隷は夢を見ない】 大石圭

女奴隷は夢を見ない


女子大生・川上春菜は、父親の使いで書類を届けるために横浜に向かった。
かつて、父親の会社には大勢の社員がいたが、今では両親だけになってしまい
雑用を申し付けられることがよくあった。早く会社が立ち直って欲しいと願っていた
春菜だったが、書類を受け取った高野から衝撃の事実を知らされる。家族のため
自分は売られ、間もなく「奴隷市場」で競りにかけられるということを・・・


― 横浜奴隷市場 ― もうそれだけで 【出生率0】 を、彷彿とさせます。
著者のあとがきに「井伏鱒二が【山椒魚】を何度も書き直したように、思い入れの
ある話を自分も繰り返し書きたかった」とありました。売られた春菜のみではなく、
売る側の高野たちの視点からも書かれており、書いてある以上に著者の中では
世界があるのではないかと思えます。好きな作家が、好きな小説に思い入れが
あると明記されているのは、嬉しい限りです。

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