
文化六年・正月興業の初日、火事の延焼により、江戸随一の芝居小屋・中村座が半焼。
焼け跡から、行李に入れられた男の死体が発見される。
身元不明の死体、下手人は一体誰なのか? その目的は?
おりしも人気女形・荻野沢之丞の名跡が兄弟で争われるなか、
芝居小屋の人々の間に疑心暗鬼が広がる。
歌舞伎研究家であり、ミステリー作家でもある松井今朝子氏。
直木賞受賞作の【吉原手引草】もよかったが、ミステリーの仕掛けは、
こちらの方が凝っている。 三部作ということで続きも楽しみ♪
結末は、さらりとした感じで、もっと突っ込んでほしい気もしたけれど、
このあっさり感が、江戸っぽさかな。
劇場主・十一代目中村勘三郎、還暦を過ぎてなお妖艶な女形、しゃっきりイケメンの裏方、オコゼ顔で情が厚い下っ端女形、、などなど、芝居小屋に群がる人間たちが面白い。
また、当時の芝居の脚本がどのように作られたのか、そばで見ているように分かり、
これがまた、オモシロかったです。
(2009.5月6日読了)
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