【沈まぬ太陽-アフリカ編-】山崎豊子

沈まぬ太陽-アフリカ編- 上沈まぬ太陽-アフリカ編- 下

国民航空NALのエリート社員・恩地元は、
労働組合の委員長をなかば押し付けられるかたちで任命された。
空の安全を確実なものにする…
正義感の強い恩地は、それが実現できる職場環境を要求し、ストを決行。
それが社のトップの反感をかうこととなり、中近東のカラチ・テヘラン、ついに同社の乗り入れがないアフリカ・ケニアのナイロビまで、まるで流刑であるかのように、僻地勤務を強いられる。


こんな露骨な嫌がらせはないだろうな、と思いながら読んだ。
ところが、この人物にはモデルがいて、実際にこの小説通り、僻地を転々とさせられていた。
日本を代表する航空会社の不条理と腐敗。 これが次の「御巣鷹山編」につながるのか…


それにしても、現在にいたっては、労働組合活動すらなくなり、ワーキングプアと呼ばれる人が増えていくばかり。 労働組合も必要だな、と考えてしまいますね。
(2008.10月15日読了)

comment
2008年11月 9日 21:00

この恩地さんのモデルの方って、比較的最近亡くなったんですよね。新聞の訃報欄に、「『沈まぬ太陽』の恩地元のモデルの・・・」って書いてありました。
まさかこんな露骨なイジメって・・・てほどだけれど、時々ニュースなどになる企業内のイジメって、常軌を逸していますよね。
どんなに社会的地位が高くても、視野が限定されているヒトって恐ろしい。

山崎さんの小説の登場人物って、名前が意図的ですよね。
この小説は「恩地」、「白い巨塔」が「財前」、「華麗なる一族」が「万俵」。
でも、国民航空・NALってのは何か笑っちゃいました。

 たこΩ
2008年11月10日 16:20

図書館の神様になされるがままの友(!)、lazyMikiさん、こんにちは〜!!
恩地さんのモデルの方、亡くなられたのですか…
晩年はアフリカ研究家・動物写真家としても活動されていたとのことで、作中でもケニアでの生活はそれなりに楽しまれていたようでしたね。
それでも、自分の会社から疎まれているという状況は辛そう。
ほんとに、大企業で高い収入と地位があっても、イジメが生まれるのは何故なんでしょう。
山崎氏のネーミングはけっこう好きなんですよ。
この本のタイトル「沈まぬ太陽」も色んな意味が含まれていて、秀逸ですよね。
NALはねー、なんだか気が抜けちゃう感じ? まあ、分かりやすいけど…。

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