第二次大戦前夜のイギリスをモチーフとした歴史改変小説「夏の涯ての島」、
他、未来世界を描いたSF作品などを含む7編の短編小説を収録。
かなり凝った趣向で構成された世界観をもつ作品群だけれど、
どこかぼんやりとした印象で、はっきりと理解しながら読み進めるのが難しい。
それが、この短編集の持ち味で、読み終わって感じる主人公の悲しみが、
緻密に描かれた風景画のように心に残る。
強烈な記憶とともにある「夏」と、喪失感の現在。
レイ・ブラッドベリを思わせる作風です。
秋の初めに読むには、なかなかでした。
(2008.9月3日読了)
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