「大学三回生の春までの二年間、実益のあることなど何一つしていないことを断言しておこう。」
そんな主人公が体験する、時間と空間が奇妙に交錯した、摩訶不思議の四畳半の物語。
古風で、コミカルな、モリミー調で語られる、SF風味の青春小説。
文中で、同じフレーズが「コピペ」のごとく繰り返される。
「あれ、この文章さっきも読んだ?」と思いながら読みすすめると、
そこで描かれる場面が、このパラドックスの交差点となっているのが分かってくる。
その交差点ごとに、少しずつ変化していく主人公の感情がうかがえる。
とても、凝った仕掛けの物語。
最後のオチに、じんわり。 脱帽! お見事!
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森見登美彦


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