
ひとりで海外に出ては写真を撮っていた、カメラマンの士朗。だが、7年前の撮影旅行中に
身重の妻が病に倒れ、幸い母子共に救われたが、以来、士朗はルーティンの依頼仕事を
こなすだけとなっていた。そんな士朗に、フロリダの撮影旅行の企画が持ち上がる。しかも、
7歳の息子・登士を連れてだ。上司や妻に背を押され出発した士朗だったが、一瞬を捉える
撮影旅行では、登士に苛つくことも多い。士朗と登士は、どんなゼロ・マイルを迎えるのか。
昨年末に 【まだ見ぬホテルへ】 に出会い、シズさんにも本書を薦めて頂いたのですが・・・。
小説が本書だけと思うと、なかなか手が出せず。そうです。美味しいものは、最後に食べる
タチなのです。でも、食べて良かったw 旅の初めは登士に苛つくことの多い士朗と、それを
敏感に感じる登士が不憫ですが、旅を重ね、二人は旅の相棒となっていきます(感涙)。
次は、親子・旅繋がりで 【パパズ ホテル】 を読みたいと思っております。
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THANATOSシリーズ、死神美樹と探偵真樹の第五弾です。
前作の情報漏洩、少年犯射殺の責任を追わされた左遷警察官僚・湊。 一度外れた
エリート街道復活を目指し、双子の遠縁で官房長にも影響力を持つ財閥の一人娘を
含めた会食に臨んだ真樹と湊だったが、令嬢が殺害される。名家の事情で、事件は
あらぬ方向の処理されるが、第二の殺人が起こり・・・。湊は返り咲けるのか。
事件自体は至極単純ですが湊の過去が交錯し、サイコ小説かと思ってしまいました。
死神・美樹は欠席ですが、単体では見分けがつかない双子なだけに、今回の出演が
本当に真樹なのか、真樹と騙った美樹なのか。 第一弾 【パラダイス・クローズド】 と
同じように、入れ替わりの謎が残ります。
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10年前に消息を絶った報和航空402便YS‐11機が、突如、羽田空港に帰還した。
羽田で待ち受けていたのは、402便遺族会会長の甲斐、報和航空で402便の遺族
ケアを担当している黛、そして、物理学者の加藤だった。乗客は、10年前と変わらぬ
姿で家族との再会を喜ぶ。だが、402便の帰還を予測した加藤の理論では、彼らに
残された時間は僅かであるという・・・・。
ある日突然、事故により愛する人を失い様々な10年を送った家族と、自分に残された
時間がわずかだと知らされる乗客。彼らの再会のため、尽力する関係者。主要人物が
善人揃いで、読んでいて気持ちが良かったです。結末全てハッピーではないのですが、
無茶なハッピーより、愛と希望のある8部咲きハッピーの方が個人的には好きです。
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どこまでも見通せる健一、すべての匂いを嗅ぎ分ける麻里安、あらゆる音を拾う隼人は、
赤い風船が運んできた手紙を受け取った。それは、限界集落に住む少女・舞が、文通を
求めるものだった。偶然にも東京に住む三人は集い、舞に会いに行くことを決める。だが、
大人の理不尽な事情に翻弄され、失踪事件までもが彼らを襲う。
舞、健一、麻里安、隼人のそれぞれの一人称で話が進みます。出会い、友情が芽生え、
親の事情に振り回され、「大人は勝手だ、子供は無力だ」と嘆きながらも諦めない三人に
手を貸す大人も現れ、物語は一気にクライマックスへ。ゴール前の選手を応援したくなる
ような臨場感があり、大人はこう子供を見守るべきという参考書だと感じる一冊です。
リンク情報;
健一の叔父・ユウジは、【空を見上げる古い歌を口ずさむ】 や 【高く遠く空へ歌ううた】 の
pulp-town fiction シリーズの“ユウジ”と同一人物、なのでしょうか。背景が違うような。
主人公の名前に、〇一のように最後に一が付くのも気になります。
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【チーム・バチスタの栄光】に登場した「バチスタ手術」。この手術を国内で初めて行った須磨医師の心臓外科医としての道のりが、海堂尊によって語られている。
『天から寵愛される須磨』という文章が、須磨医師のターニングポイントごとに出てくる。
現状をしっかり把握していることが、次のステップへの最良の選択に彼を導く。それはいつも意表をついたもので、安泰な将来を望むものではない。周囲をあぜんとさせながら、彼の選択は素晴らしい結果を生み出す。
海堂尊は、須磨医師に惚れちゃってるなー。
でも、天から寵愛を受けている面だけではないはず。
泥沼でもがいた姿も知りたくなる。
それだけの魅力を感じさせる人。ちょっとキザだけど。
(2009.1月28日読了)
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